top of page

庾信(五)

更新日:2018年8月9日

 行途賦得四更応詔 行途 賦して四更を得たり 詔に応ず

四更天欲曙 四更 天は曙ならんと欲し

落月垂関下 落月 関下に垂る

深谷暗蔵人 深谷は暗に人を蔵し

欹松横礙馬 欹つ松は横に馬を礙ぐ


まんますぎて "『説文』曰く、「曙は、旦明なり」と。" しか注がない。

「更」は「夜間の時間を計る単位。一晩を五更に分け、一更は約二時間」で、四更は今の午前二時頃をいうようです(『漢辞海』)。



賦得のお題に「四更」があるというのがまず最高だなと思うんですけどそういうものなんでしょうか。落月、深谷、欹松……だんだん明け方に向かおうとする深夜独特の空気がよく感じられて好きです。

最新記事

すべて表示

庾信(四)

好きな詩をひたすら紹介していくシリーズ。 (ナンバリングが変なのは丸々取り上げた詩の数をカウントしている故です) 賦得荷 賦して荷を得たり 秋衣行欲製 秋衣 行くゆく製せんと欲し 風蓋漸応欹 風蓋 漸く応に欹くべし 若有千年蔡 若し千年の蔡有らば...

走り書き

お酒に酔った庾信がかわいいという話を今まで性懲りもなく続けてきたわけですが、賜酒を蒙る詩についてのある論文を読んで、なるほどそういうことだったのかと目から鱗が落ちる思いがしました。 その一方で韜晦云々のくだりがどうにも腑に落ちずどうしてもやもやするのかもよく分からないまま悶...

舟と月と酒と

【10/04追記】訂正しようしようと思いながら随分放置していましたが、十五夜→月→…といえばこの詩!という訳でようやく着手。自分にとっての見やすさが最優先なので取り消し線とかは使っていません(あと単純に恥ずかしい) ネット上で庾信の詩の話をしている方といえば、ということで小...

Comments


bottom of page