好きな詩をひたすら紹介していくシリーズ。
(ナンバリングが変なのは丸々取り上げた詩の数をカウントしている故です)
賦得荷 賦して荷を得たり
秋衣行欲製 秋衣 行くゆく製せんと欲し
風蓋漸応欹 風蓋 漸く応に欹くべし
若有千年蔡 若し千年の蔡有らば
須巣但見随 巣を須めて但だ随うを見ん
◇ふんわり倪璠注
『楚辞』に「芰荷(ヒシとハス)を製して以て衣を為す」、また「芙蓉を援(ひ)いて以て蓋(かさ)を為す」とある。
蔡は亀の名。蔡という地で善い亀がとれることから名付けられたとか。
『抱朴子』に次のようにいう;『玉策記』には、「千歳の亀は五色からなり、額骨は角のようにでっぱっていて、蓮の葉の上に浮いていたり、或いは群生したメドギの下にいたりする」とある。
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「荷」のお題で、かめさんの後を追って巣まで行きたいと思う(詩を詠む)ゆしんかわいい。普段、悲愴なイメージかそうでなければ宮体詩宮体詩した作品の印象が強すぎて、こういうほのぼの系(?)を見ると何とも微笑ましい気持ちになってしまうんですよね。
倪璠『庾子山集注』中華書局
森野繁夫『庾子山詩集』白帝社
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